スチーム加湿器は運転しますと加熱部分にスケールがたまってきます。これはスチーム式の特長です。スケールを放置しますと故障につながりかねませんので、長くお使いいただく為に”お手入れのコツ”をご紹介いたします。
スケールとは、水道水を加熱して蒸気を発生させる際にできる残留物のことです。(カルシウム、シリカ、鉄等)お使いの水質により色(乳白色や茶)や固さは異なりますが、ほうっておくと石のように固くなり、取れにくくなってしまいます。(以下写真参照)
スチームファン蒸発式加湿器の場合は、蒸発布と加熱筒にスケールがたまります。
スケールは最初、蒸発布の中でできて次第に大きくなっていきます。これが大きくなってしまう前に十分清掃していただきませんと加熱筒が高温になってしまい、加熱筒の表面のフッ素コーディングの寿命が短くなります。
また、スケールが硬く固まってしまうため除去しにくくなります。
スチーム式加湿器を長くお使いいただくため、スケールが硬くなる前に清掃していただく事が不可欠です。早めにお手入れするほど、フッ素コーティングの効果で楽にスケールを落とす事ができますので、是非以下を参考にお手入れをお願いいたします。
イオンフィルター(別売品)は、水道水中に含まれるスケール(水に含まれるミネラル分等)の発生を一定期間抑制するはたらきをします。取付は簡単で、交換は1シーズンに1回(注)でOK。
SHEF35M イオンフィルター(2個セット)1,650円(税込)
運転を停止後、しばらくは内部が高温になっていますので約30分たってからお手入れしてください。ただし、冷め過ぎない方がお手入れが楽になります。
前述の通り、お手入れは早めに行っていただくほど楽にスケールを落とす事ができます。
実際に1週間ほど使用した機器で以下に図解しますので、取扱説明書の補助としてご覧ください。
(SHE35EDを例に説明しますが、弊社の蒸発布を使用するタイプの加湿器は同じ要領です。)
水道水がボタン類や送風口(加熱筒左右の円柱にある開口)、電源プラグ受けにかからないようにご注意ください。
左の写真をご覧ください。運転1週間ほどですが、加熱筒の上部にスケールが少したまっています。同様に、蒸発布の表面はうっすら茶色くなっている程度ですが、布の内部にはスケールがたくさんできている状態です。
イオンフィルターを使用している場合はほとんどかたまりが見えないこともありますが、CLサインが出るか1週間程度のご使用で洗浄が必要です。
左蒸発布をはずす際、蒸発布が加熱筒に張り付いている事が多いので、乾き気味の時は、まず十分に水やお湯でぬらし、少し待ってから写真の様に上側からまんべんなく隙間を作る様にすると外し易くなります。
左の写真は、外した蒸発布の内側を見たところです。手前が上になっていた部分で、スケールの塊が見えますが、この程度の状態でしたら、簡単に十分な洗浄ができます。
蒸発布は写真の様に手のひらではさみ、内側にあるスケールの塊やこびり付き同士をこすり合わせてもみ洗いすると楽に洗浄できます。 イオンフィルターをご使用の場合は見えるスケールを除去した後、見えない分の為、5回程ぬらしては押してしぼることをくり返してください。(雑巾のようにひねってしぼらないでください)
左は蒸発布をはずした後の加熱筒です。スケールの塊がありますが、フッ素コーティングの効果で強く張り付いてはいませんので、この程度なら台所用のスポンジか歯ブラシでこすれば落とせます。
左は一例ですが、加熱筒の清掃には軟らかいナイロン製のスポンジを水でぬらしてご使用ください。
スケールが硬くならないうちであれば、スポンジで一通りこすっただけで左の写真の様にきれいになります。手前の角などにスケールが少し残っているのが見えますが、この後、歯ブラシですべて落とせました。
最後に本体底部の水を必ず捨ててください。
左の写真は今回洗った蒸発布です。茶色の汚れが見えますが布の表面はフェルトの感触になっており、洗浄は十分です。この様に、お使いの水質に応じてスケールの付き具合に十分に気を付けてお手入れいただければ、蒸発布の交換は一般的には1シーズン1〜2枚程度です。
加熱筒に蒸発布をセットする際は、左写真の様にヒダのある側を下にして、写真のように下まで押し下げてください。
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ご参考になりましたでしょうか。
お手入れを正しく行って、末永くビーバースチームファン蒸発式加湿器をご愛用いただけますと幸いです。
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