エコウォームは、未利用の低温排水から熱を回収し、利用価値の高い高温水を製造するシステムです。
新型の「エコウォーム2」では、供給可能温水温度範囲が大幅に広がり、さまざまな用途に対応できるようになりました。
また、新たに搭載された「省エネモード」および「自動機器制御システム」が使用状況に応じて最適な温水供給を実現し、常に快適で効率的な運転をサポートします。これらの改善により、エコウォーム2はより一層高性能で魅力的な製品へと進化しました。
旧エコウォームの供給可能温水温度範囲60~90℃から進化し、低温出湯に対応可能となり、温水供給の下限温度を40℃まで引き下げました。
さらに、熱源水出口温度の適用範囲も広がり、新たに7~10℃および35~40℃にも対応可能となりました。
※必要熱源水は熱源水入口温度を指します。
旧エコウォームでは、圧力や温度などの制御設定値が固定されていたため、供給温水温度を変更したい場合は、サービスマンが現地に出向き、新たに設定したい供給温水温度に合わせて制御設定値の調整を行う必要がありました。しかし、エコウォーム2では、設定された供給温水温度や温度・圧力の現在値に基づいて、制御設定値が自動で調整されるようになりました。このため、サービスマンが現場に出向く必要がなくなり、運用がさらに効率的になりました。
旧エコウォーム:910W×1900L×1920H(設置面積:1.729m2)
エコウォーム2 :1510W×975L×2250H(設置面積:1.472m2)
設置面積が縮小され、より様々な場所に設置可能になりました。
一般的なボイラーなどでは、COPが1を超えることはありませんが、エコウォーム2は、高効率で温水を供給することができます。
定格条件は以下であり、この条件でCOP(性能係数)が5.25になります。
供給温水側 入口30℃ 出口70℃
熱源水側 入口30℃ 出口25℃
冷凍食品工場では、調理した食品をフリーザーで急速冷凍する際に大量の熱が排出されます。この排熱は「捨てられる」ことが一般的ですが、同時に、食品調理現場ではボイラーで大量の熱を使って揚げたり煮たりしています。このように、冷凍と加熱の工程が別々に行われるのは、エネルギーの無駄につながります。
エコウォーム2では、この二つの工程をつなぎ、冷凍過程で排出される熱を回収。熱交換器を利用して、回収した熱を加熱工程に再利用することで、熱エネルギーを無駄にすることなく、効率的に活用できます。これにより、エネルギーの節約と環境負荷の軽減を実現します。
機器性能 | エコウォーム2 | |
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温水供給側 | 温水(製造温水) | 入口30℃、出口70℃ |
加熱能力(kW) | 116.6 | |
温水量(m3/Hr) | 2.5 | |
熱回収側 | 排温水(熱源水) | 入口30℃、出口25℃ |
排熱回収能力(kW) | 94.4 | |
排温水量(m3/Hr) | 16.2 | |
圧縮機側 | 消費電力(kW) | 22.2 |
成績係数 | COP | 5.25(加熱)、4.25(冷却) |
冷媒 | HFC冷媒 134a | |
電源 | 3相 200V 50/60Hz | |
外形寸法 W×L×H(mm) | 1510×975×2250 | |
電動機定格(kW) | 30(15+15) | |
設置場所 | 屋外非防爆標準地区 | |
高圧ガス保安法手続 | 不要(法定冷凍トン20トン未満) |