エアコンの冷暖房は、冷媒をコンプレッサーによって循環(ヒートポンプサイクル)させるこ とで行います。これは電気ヒートポンプエアコン(EHP)もガスヒートポンプエアコン(GHP) も同じです。違いは、エアコンの心臓部ともいえる室外ユニット内のコンプレッサーを電気 モーターで動かすか、ガスエンジンで動かすかという点だけですが、この違いこそが、GHP ならではの快適な冷暖房を実現し、数々のメリットを生み出す最大の特徴となっています。
物質には、液体が気化するときに周囲 から熱を奪い、逆に気体が凝縮して液 化するときには熱を発生する性質があ ります。この性質を利用し、冷媒をコ ンプレッサーにより循環し、強制的に 気化と液化を繰り返すサイクルのこと をいいます。
GHPはクリーンなガスを動力源にしている ため電気を動力源としているEHPに対して 必要電力は1/10以下。マージナル電源の稼 働が抑制され、大幅にCO2が削減できます。
現在、日本の主な電力会社は、主に火力、水力、原子力の各発電所で発電を行っています。そ のうち、原子力は、定期点検期間以外はほぼフル稼働で発電しています。また水力の1年間の 発電量は、降水量によって決まります。よって、電気の使用量が変化することにより1年間 トータルでの発電量が変化する電源※1は「火力発電」と考えることができます。
電気の場合、発電ロスや送電ロスがある ため、作った電気の37%しか届きません。 一方、ガスは導管を使用しているのでロスがほとんどなく、約100%のエネルギーが届くため、エネルギー効率が高いといえます。