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三菱重工サーマルシステムズ
導入事例紹介 京田辺市田辺中央体育館 様

納入事例「全空気式床ふく射冷暖房システムユカリラ」

お客様インタビュー

全空気式床ふく射冷暖房システム「ユカリラ」が
シティプロモーションにも貢献
京田辺市 市民部 文化・スポーツ振興課
島田様

京都府京田辺市の田辺公園内にある田辺中央体育館は1987年6月に竣工した鉄筋コンクリート造・銅葺き屋根の公共施設です。床面積(アリーナ内)は1,538㎡。スポーツ以外にも、コンサートや二十歳のつどいなどのイベントに活用される文化施設としての一面も持ち合わせています。

導入の背景・課題

2021年にユカリラが導入されるまで田辺中央体育館のアリーナに冷暖房設備はありませんでした。盆地である京都の夏の暑さは全国的にも有名です。そのため、夏期に開催されるスポーツイベントでは置き型のスポットクーラーを何台も設置し対応していたため多額の費用がかかっていました。また、冬期に開催される二十歳のつどいでは、暖房機が無い寒い中、開催されていました。

空調システム導入のためにこだわったこと

快適に体育館を利用したいという利用者のニーズに応えるため、京田辺市は田辺中央体育館に空調システムを導入することを決め、公募型のプロポーザル方式で事業者から様々な提案を受けました。「この時、私どもがこだわったのが床面積及びアリーナ内観の確保でした」と島田様。従来式の空調システムでは室内機の設置が必要となりますが、この方法では設置物がアリーナの床面積を侵食してしまいます。また、見た目にも空間に凸凹ができ内観が損なわれます。これらの問題をクリアにしたのが空調を床下に格納できる全空気式床ふく射冷暖房システムのユカリラでした。

床面積を狭める機器を配置することなく空調が導入されたアリーナ

風が吹かない・床面積に干渉しない
~体育館にとって理想的な空調システム~

ユカリラは離れたものに熱を伝える「ふく射」の原理を用いた冷暖房システムです。床下に張り巡らされた鋼材(大引鋼・根太鋼)の噴流口から床材裏面に冷温風を吹き付けて冷暖房するのでアリーナの床面積を狭めることも内観を損ねることもありません。また、空調による風(気流)の影響が競技に及ぼすことがないため、バドミントン、卓球など幅広い競技にも配慮ができる空調です。「当体育館では、日常からバドミントンや卓球の利用者が大変多く、夏には中学生のバドミントン大会も開催されるなど、様々な競技でご活用いただいております」と風の影響を受ける競技にも問題がなく活用できています。

床面に均一に張り巡らされた大引鋼・根太鋼を流用し、床下地を加温・冷却することで、温度ムラが少なく、均一に冷暖房実施可能。
ユカリラの床下構造

想像以上の効果は利用者に様々な点で納得いただける結果に

「事前に丁寧な説明を受けてはいましたが、全国先行導入という形でありその効果を設置前に実際に体験することなくユカリラを採用したため、当初はその効果に不安がありました」しかし、その不安は運用を開始して直ぐに解消され、その空調効果には満足いただけています。「語弊があるかもしれませんが、冷房は冷えすぎるほど冷えます(笑) 体を動かしている競技者の方達には非常に快適なようですが、審判や役員の方達は夏でも上着を着る時があるほどです」と厳しい夏場でも冷房効果を実感されています。

冷房時(設定温度26℃)暖房時(設定温度22℃)運転前、運転後のサーモグラフィ
ユカリラの冷房・暖房効果

ただ、今までにはなかった空調システムの導入によりそのランニングコスト(電気代や保守など)を利用料の値上げで対応せざるを得ず、利用者からの苦情も覚悟されていたようですが、その心配は杞憂に終わりました。「実際苦情は殆どありませんでした。私どもとしてはユカリラによって得られる空調効果が素晴らしく、利用者の皆様が納得され受け入れていただけた結果と考えています」

従来の冷暖房(対流式)は、高性能エアコンで、冷えすぎ、暖めすぎを感じて、冷暖風を直接を受けたくない。個別空間の対応で、部屋ごとの温度ムラがある。風がホコリをまきあげてしまう。
ユカリラのイメージ(対流式との比較)
TARAFLEX(体育施設専用の床材)の
美しい床の下に送風路が設置されている
壁面下の還流口
2階アリーナ席の後ろに設置された吸入口
体育館裏に設置された空調機器

スケジュール設定で運用も楽々

ユカリラの制御は体育館の事務室に設置された集中制御リモコンによって行っています。ユカリラのON/OFFはスケジュール設定で自動に行うことができ、開館日は朝8時半に立ち上がり、閉館10分前の午後9時50分に空調が切れるようスケジュール設定されています。
「体育館の運営はスポーツ協会が行っておりますが、毎日操作をする必要がありません。その操作性は非常に高いと思います。また、メンテナンスについても不具合があれば直ぐに対応いただける体制を整えていただいております」とリモコンの操作性とバックアップ体制にもご満足いただけています。

集中制御リモコンでアリーナ全体の空調を管理

体育館をクールスポットとして開放

田辺中央体育館のある田辺公園には野球場やテニスコート、プール、スケートパーク等の施設もあり、夏の間は避暑や体調を崩された方などの休息利用に体育館をクールスポットとして開放しいろいろな方に利用いただいています。

夏の間、入口ホールやキッズスペースもクールスポットとして開放

ユカリラを通じてシティプロモーションを

ユカリラの導入は冷暖房とは別に意外な効果をもたらしました。それは田辺中央体育館のユカリラ全国先行導入により、多くの人がその効果を体感するために京田辺市を訪れるようになったことでした。自治体・設計会社・コンサルタント会社様などがその効果を確かめるために田辺中央体育館を訪問されています。また、三菱重工冷熱が夏の体感会を開催していることもあり、今まで以上に京田辺市を訪れる人が増えてきたのです。
「私どもはユカリラが京田辺市を全国にアピールするシティプロモーションに繋げられるのではないかと考えています。元々シティプロモーションは難しい面もあって、どうやって京田辺市を知っていただけるかと考えていましたが、こういった形でいろんな方々に訪れていただくことで京田辺を知ってもらえる機会ができたのは良いことだと思います」と京田辺市様のプロモーションにも繋がっています。

京田辺市田辺中央体育館様
京都府/京田辺

住所:京都府京田辺市田辺丸山19
(JR京田辺駅より徒歩約13分、近鉄新田辺駅より徒歩約17分、京田辺市役所前バス停より徒歩2分)
TEL:0774-62-1501
営業時間:9時~19時(12月28日〜1月3日、第3水曜日は休館)
https://www.kyotanabe-gym.jp/nc33/index.php

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