豊田合成株式会社様は、1949年にトヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車株式会社)のゴム部門が分離独立し、主にフレキシブルな「合成ゴム」、さまざまな形をつくりやすい「合成樹脂」をベースとしたその他の材料との組み合わせにより、機能および品質が高い自動車部品を製造しています。
世界中でカーボンニュートラル(以下CN)に向けた動きが進む中、豊田合成様においては「限りない創造、社会への奉仕」の社是の下、「地球環境・資源の保全」を経営理念に掲げて環境活動に取り組んでおられます。2016年2月に「TG2050環境チャレンジ」を公表し、グループ全体でのCNを宣言しました。その実現に向けて中期の環境取り組みプランを策定し、活動を進めています。
豊田合成様の稲沢工場は、自動車の内外装部品を生産しており、成型から表面加飾、組立まで一貫工程を備えています。
省エネルギー活動を推進する専門チームが調査を進める中で、塗装後の乾燥工程において蒸気を熱源とする熱風の発生に多くのエネルギーを消費していることがわかりました。そこで高効率な熱風ヒートポンプ「熱Pu-ton」を2020年に新設導入し、炉に送風する空気を予熱することで蒸気消費量を大幅に削減しました。
なお、省エネルギー効果を最大化するために、製品品質への影響がない範囲で予熱温度を上げ、一次エネルギー消費量△41%、CO2排出量で△43%の削減を達成しました。本取り組みをきっかけに同様の生産工程においても横展開を進めています。
今後もゴム・樹脂分野で脱炭素化をリードする「環境のTG」として、持続可能な社会に貢献できる企業を目指していきます。